『夢見月夜曲』は日高千湖のオリジナルBL小説ブログです。

あまりてなどか人の恋しき・37

 先週の土曜日に渡部に襲われた大貴の身体には、渡部の残した忌々しい痕跡が残されていた。

手首のリストバンドを「外して痕を見たい」と言う俺に、大貴は「見たくない、見られたくない」と拒否した。俺だって見たくない。だが、二度と同じ徹を踏まぬ為にも見なければならないと思った。

少々強引だったが、俺はリストバンドを外した。そこは布が擦れた痕が赤黒く残っていた。一週間経っているから薄くはなっていたが、色が濃い所もある。完全に消えるには、あと一週間は掛かるだろう。

俺は思わずそこに口付けた。

「悔しい」

それだけだ。大貴は複雑そうな表情で俺を見上げている。


「前の日に部室の掃除をした後に、俺が渡部に鍵を渡したんだ。お前から『部室に荷物を取りに行く』とメールが来ていたから渡部と鉢合わせになると拙いと思った。教職員室に迎えに行くと、お前はすでに小森から鍵を借りて部室に向かった後だったんだ。エントランスで怜がお前が時間になっても来ない、と捜していたから、二人で部室に迎えに行ったんだ。俺がもっと、早く部室に行ってれば・・・ごめんね、大貴」

そう話しながら、大貴のシャツの袖ボタンをうまい具合に外した。

「仕方ないよ・・・。俺もボケッとしててさ。逃げ遅れた」

ジャケットを脱がそうとすると、大貴は慌てて俺の手を掴もうとする。

「ちょっと・・・待って!」

焦ってる大貴も、可愛い。

「キスだけ・・・ジャケット、皺になるだろ?」

そう言うと、大貴は「ああ」と納得した表情を見せた。そしてジャケットを脱ぐ為に自分から身体を動かして、脱がすのを手伝ってくれる。


よしよし、いい子だ。

ご褒美に、おでこにキス。

ちょっと嬉しそうで、ちょっと不満げな大貴。


「子ども扱いすんな」

お子さま仕様じゃなくてもいいらしい。

「じゃ、大人だ」

後からジタバタしても知らないぞ。お前がいいと言ったんだからな?


大貴は頷いて『承諾』した。ジャケットを脱がせ、皺にならないようにハンガーに掛けて戻ってくると、大貴はベッドに座ったままで俺を待っていた。

目を白黒させながら、きっと「騙されたような気がする」なんて思ってるんだろうな。その通りだよ、大貴。

俺が大貴の身体を抱き締めて「大人のキスするよ」と、言うと大貴は観念したように目を瞑った。


 そのままベッドに横臥させて、思うさまその唇を味わった。

侵入させた舌で大貴の口蓋をなぞるとビクッと身体を震わせる。口の奥で小さくなっている大貴の舌をゆるゆると舐め、大貴から舌を差し出させると、お互いの舌を絡めて感じあう。

大貴に圧し掛かった状態だったから、大貴の下肢の少しの変化に気が付いた。大貴も感じてくれているのが嬉しくなった。大貴のモノに触れてみたいと思っていると大貴がモジモジし始めた。

「どうした?」

少し意地悪く聞くと、悔しそうに「なんでもない」と、目を逸らす。

大貴の手を取り、俺は自分の分身に触れさせた。ソコは既に硬くなっていて、ジーンズの中では苦しい状態だった。大貴の手の平が触れる事で、更に育ってしまう。

モノを触れさせると、大貴は驚いたようにさっと手を引いてしまった。まだ早かったかな?

「キズ付くなあ」

ちゃんと触れて欲しいのに、逃げていった大貴の手。戻って来い。

「どうして?いいじゃん、おっきいよ!?」

率直なご感想ありがとうございます。でも、そうじゃなくて・・・。

「もう!ちゃんと触って、俺もう、限界!どうにかしてくれ、大貴!」

触れたくないのかと心配になったが、それは杞憂に終わる。

大貴はジーンズの上から、俺のモノの形をなぞるように指で撫でてゆく。猛ったモノの先端に大貴の指が触れた瞬間、襲ってきた刺激の波に飲まれた俺は、堪らずに「ああっ!」と声を上げてしまった。

大貴はそれが嬉しそうだ。オモチャを与えられたガキだな、全く。人の気も知らないで。

「も、もう、いいから、やめろ!触るな!」

俺は慌てて腰を引いた。大貴は不満そうな顔でモノに触れたままだ。

「なんだよ。触れって言ったり、触るなって言ったり、どっちだよ!」

「どっちだよ」って・・・。触って欲しいに決まってるじゃないか!

「触るんなら、もっとちゃんと触ってくれよ」

そう言うと、大貴はあっさりと手を離した。俺はちょっとガッカリしながら、ふうっと、息を整えた。

大好きな大貴を目の前にして、ベッドの上で大人しく我慢大会なんかやってられるか!?このまま蛇の生殺しかよ。

ああ、もう、無理。シャワーでも浴びて自分で処理して、落ち着かせてから帰ればいいさ。今日でなくてもいいんだからな。

でっかいベッドは用無しだ。

次回のお楽しみにしよう。うん、そうしよう!


「ここを出よう。俺、シャワー浴びてくるから、一緒に帰ろう?」

「なんで?」

「なんで?」って、わかってないな大貴!俺の下半身の事情だろ!?

「なんでって・・・我慢できないからに決まってるだろ!?わかるだろ?お前も男なんだからっ!俺は、俺は・・・今すぐにでも、お前を押し倒して・・・つまり、渡部がやろうとしていたことをしたいんだよ!」


とうとう、本心を暴露しなければならなくなった。苦笑いしながら俺は自分の下半身の事情を言ったのだ。すると、大貴はなんでもない事のように言った。

「お前は、渡部じゃないから無理矢理したりしないんだろ?」

あんなのと一緒にするなよ。俺は大きく頷いた。

「じゃ、いいよ。そのかわり、この先俺のこと嫌いになっても、また好きになるんだぞ?絶対に何度も惚れ直せ。一生のうちに何度も好きになって、ずっと傍にいなきゃいけないんだぞ。それが出来ないんだったら、帰る。転校する。絶交する。一生会わないし、一生恨んでやる」


なんだよ、その告白!

「何度も惚れ直せ」だと!?

一生のうちに何度も好きになるよ。今、この瞬間に惚れ直してる。もっと、もっと、好きになってる。大貴の可愛すぎる告白にKOされてしまった。

こんなに可愛いくて効果抜群な告白は、生まれて初めてだった。


「はははっ、すごい告白だなあ。こんなに、熱烈な告白、初めて。信じて。一生嫌いにならないし、離れない。大貴が俺から離れる時は俺を殺していけよ。そうでないと、俺が大貴を閉じ込めるから。自由が欲しけりゃ鎖を断てよ。今から俺はお前の鎖だからな」


そう言うと、大貴は自分から俺の首に腕を絡めてキスを求めた。

柔らかい唇が誘い込むように開かれて、俺の思いを迎え入れる。そっと舌を入れると自分からも舌を絡めてくれた。全てを奪い尽くしたくて、その舌を吸って、甘噛みして・・・大貴の呼吸ごと飲み込んだ。


「もう、我慢できない!どうしよう大貴!」と、唇を僅かに離して、大貴に囁いた。

「はあっ・・・んっ」

さっきまでの大貴とは違いすぎる。色気が零れている。目元が仄かに赤く色付き、目が潤んでいる。半開きの口元が唾液で濡れてヌルヌルと光ってて・・・もう、絶対に誘っている。


「もう!そんな色っぽい声出すなよ、我慢してるのに」

大貴は何が不満なのかムスッとして、横を向き「ずっと、我慢してな」、なんて言いやがる。紅潮したうなじを見せて、ますます色っぽいぞ、大貴。

なにが、不満なんだ?キスの主導権を取られたのが気に入らないのか?

ああ、それにしても色っぽい。少し尖らせた口。散々吸い上げたから赤く熟れている。確かに男だが、女以上に俺を興奮させる大貴。


「ああっ、もう!可愛すぎる!」

「はあ?」


間の抜けた返事をする大貴も可愛い。もう、俺の我慢も限界だ。

これ以上堪えるのは、身体にも、精神衛生上も良くないと思うんだよな、大貴。


「もう、我慢しない!もう、誰にも渡さない、大貴が悪いんだからな!」

「ええっ!」

驚いた大貴が多少ジタバタしたが、首筋に顔を埋めて大貴の匂いを胸いっぱい吸い込んだ。そして耳元で、大貴の細胞の全てが俺に従うように囁いた。

「我慢できないんだよ、わかるだろ」

なあ、大貴。

*****

ご訪問ありがとうございます!ごゆっくりお過ごしくださいませ!

え~大ちゃんが暴れん坊なので、彰彦が取り扱い説明書読みながらヤッとります。キスからここまで何話だ!?という苦情は彰彦まで!

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